我が国の航空輸送量の規模は世界でも有数であり、航空輸送は重要な公共交通機関となっています。また航空需要は年々増加の傾向にあることから、その重要性はますます増しています。
一方で、航空機運航にとって特殊気象(雪氷・雷・火山灰等の航空機に影響を与える気象)は大きな問題となっています。航空機の安全性(耐空性)は非常に高いレベルで維持されているものの、世界に目を向けると特殊気象が要因となる事故が発生しています。さらに、公共交通機関としての使命を果たす為には、安全性を確保した上で運航機会の拡大も望まれるところであり、特殊気象下においても運航効率を低下させないことも視野に入れる必要があります。このように安全性および効率性の観点から、特殊気象に対する運航安全性及び運航効率向上のための技術-気象影響防御技術-の研究開発が重要となってきています。また、新たな技術を開発することは、我が国の航空機関連産業の競争力強化の源泉となり得るという点でも重要です。
コンソーシアムで取り組んでいる気象影響防御技術
WEATHER-Eyeコンソーシアムでは、その活動の一環として、気象影響防御技術の研究開発の指針とする我が国としてのビジョンを2016年10月に策定しました。初版の作成から3年が経過したことから、最新の情報を盛り込むべく、2019年7月にビジョン改訂ワーキンググループを設置し検討を行ってきました。この検討結果をまとめ、2019年11月、WEATHER-Eyeビジョン第3版を発行しました。
WEATHER-Eyeビジョン
― 特殊気象から航空機を守る技術の開発と展望― [第3版](PDF)
WEATHER-Eyeビジョン旧版はこちらからダウンロードできます。
WEATHER-Eyeビジョン [初版](PDF)
WEATHER-Eyeビジョン [第2版](PDF)